新出版社 EXCELCIA MUSIC社 - new music print publisher Excelcia Music

今回は、2018年設立の新しい出版社 エクセルシア社(Excelcia Music)をご紹介します。

この記事を書いた人:山崎 代三 (輸入楽譜専門店アムレス 店長)

エクセルシア社 沿革

2018年設立のエクセルシア社(Excelcia Music Publishing)は、アメリカ合衆国の教育用楽譜出版社の中では 非常に新しい部類 に入ります。 ざっと沿革をまとめてみました。

  • 2018年、作編曲家であり楽譜出版ビジネスの経験も長いラリー・クラーク(Larry Clark)さんにより フロリダ州で設立。
  • 2019年、合唱楽譜、吹奏楽譜面、弦楽合奏譜面の出版を開始
  • 2020年、ビッグバンド譜面の出版を開始
  • 2021年、ウィンガート・ジョーンズ社(Wingert-Jones Publications)とRBC社(RBC Publications) を買収
  • 2022年、ケンドール社(Kendor Music)を買収

2020年以降は新型コロナの影響で会社経営的に難しい時期だと思うのですが、そんな中でも出版社3社の買収を行っています。

エクセルシア社が設立された当初のプレスリリースを見てみますと、『学校のバンド(吹奏楽など)、オーケストラ、合唱団向けに、最高品質の楽譜と最先端の方法と教師用リソースを提供すること』を使命としているようです。 - Excelcia Music Publishing Launched – Excelcia Music Publishing

 

エクセルシア社の創業者 ラリー・クラーク(Larry Clark)さんとは?

ラリー・クラーク(Larry Clark)さんはカール・フィッシャー社(Carl Fischer Music)に副社長そして主編集者として18年間勤務された後、エクセルシア社を設立しました。

アルフレッド社(Alfred)、カール・フィッシャー社、そしてエクセルシア社から吹奏楽向けを中心にたくさんの譜面が出版されています。

余談ですがクラークさんは、会社名と同じ曲名の吹奏楽譜面を作曲しています! - EXCELCIA 吹奏楽譜面

 

教育用楽譜について

アメリカでは教育カリキュラムに合奏や合唱などの音楽演奏が取り入れられている学校が多いため、 教材 として吹奏楽、弦楽合奏、合唱、マーチングバンド、そしてジャズ・アンサンブル(ビッグバンド)の楽譜が多数出版されています。

教育用の楽譜は、しっかりしたグレーディングシステムにより児童・生徒・学生の習得度合いに応じて教材を選べるようになっており、また独自に作編曲された楽曲が多いのが特徴です。

このエクセルシア社もそんな 教育用楽譜出版社 の一つです。

小学校・中学校のバンド指導者のみなさま、教育用楽譜はバンドのレベルアップのお役に立てるはずです。ぜひご使用をご検討ください。

 

アムレスでは

エクセルシア社とその傘下であるウィンガート・ジョーンズ、そしてケンドールからビッグバンド譜面が出版されています。

ケンドール社の譜面はすでに7月初旬に2022年の新譜登録が終わっていますが、突然のエクセルシア社との取引開始……。

エクセルシア社そしてウィンガート・ジョーンズのビッグバンド譜面の商品登録は、なんとかこの記事に間に合わせることができました!

と言いたかったのですが、データ不備により全タイトル数の3割ほどしか登録が終わっていません。

9月中には登録を終わらせたいところです……この記事が公開される頃までには……(淡い期待)。

今のところ、教育用楽譜はオリジナル楽曲が多い、つまり有名曲が少ないため、アメリカと教育環境が異なる日本での需要は少ないのですが、今後は日本でも教育用楽譜の需要が増えることを願っています。

(ブラック部活問題も含め、教育システムから変わってほしい……)

そして、コロナ禍による行動制限を受けて業績が芳しくない楽譜出版社もなんとかこの危機を耐えて生き延びていってほしいです。(Me too やん。ギクッ!)

商品ご紹介

参考資料


更新情報

  • 2022年9月17日:メールニュース配信
  • 2022年9月30日:ブログ記事公開
Publisher who's whoビッグバンド譜面

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