50年間燃え続けたビッグバンドの青い炎 ウディ・ハーマンさん Woody Herman - artist who's who

May 16, 1913 – October 29, 1987

今回は、1930年代後半から1980年代にかけて、自身のビッグバンドを率いつづけたウディ・ハーマン(Woody Herman)さんをご紹介します。

 

どんな人

ウディ・ハーマンさんは、アメリカのウィスコンシン州ミルウォーキー出身で、小学生時代から歌やタップダンスでヴォードヴィルショーなどに出演していたそうです。

1936年にアイシャム・ジョーンズ(Isham Jones)さんからビッグバンドを引き継いで以来、1987年にお亡くなりになる直前まで、ビッグバンドのリーダーであり続けました。

ハーマンさんの残したレコーディングを調べると、ジャズ・コンボ作品はほとんど無く、ほぼすべてがビッグバンド作品です。

ハーマンさんご自身は、ご自身のビッグバンドでクラリネット、アルト・サックス、ソプラノ・サックスを演奏し、歌も歌いました。

 

ウディ・ハーマンさんのビッグバンド名

ウディ・ハーマンさんのビッグバンドには、なぜか『○○・ハード』(…Herd)と名前がついています。Herd は動物の群れという意味だそうで、人を動物に例えるなんてなんだかなと思ってしまいますが……。

さて、あいまいなところもありますが、Wikipedia と Discogs そして アムレスの取り扱い譜面 を元に年代ごとバンド名と代表曲を並べてみます。

この表には書いていませんが、1947年のセカンド・ハード頃から、”Swingin’ Herd”, “Woodchoppers” などバンド名が多様化して実際にはその区切りがはっきりしていません。

年代 バンド名 ヒット曲、代表曲
1936年~ The Band That Plays The Blues バンド・ザット・プレイズ・ザ・ブルース Woodchopper’s Ball ウッドチョッパーズ・ボール, Blues in the Night ブルース・イン・ザ・ナイト, Blue Flame ブルー・フレーム, Do Nothin’ Till You Hear from Me ドゥ・ナッシン・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー
1944年~ The First Herd ファースト・ハード Caldonia カルドニア, Laura ローラ, Apple Honey アップル・ハニー, Ebony Concerto (with Igor Stravinsky) エボニー協奏曲(イゴール・ストラヴィンスキーさんと初演)
1947年~ The Second Herd - Four Brothers Band セカンド・ハード - フォー・ブラザーズ・バンド Four Brothers フォー・ブラザーズ, Early Autumn アーリー・オータム, Surrender サレンダー, Sabre Dance 剣の舞
1950年~ The Third Herd サード・ハード Love Is a Many-Splendored Thing ラブ・イズ・ア・メニー・スプレンダード・シング, Love In The Afternoon ラブ・イン・ジ・アフタヌーン
1960年~ The Fourth Herd フォース・ハード Sidewinder サイド・ワインダー / Greasy Sack Blues グリージー・サック・ブルース, Hush ハッシュ / Light My Fire ライト・マイ・ファイア
1970年~ The Thundering Herd, The Young Thundering Herd サンダリング・ハード、ヤング・サンダリング・ハード My Cherie Amour マイ・シェリー・アモール / The Hut ハット, The First Thing I Do ファースト・シング・アイ・ドゥ / Freedom Jazz Dance フリーダム・ジャズ・ダンス, Fat Mama, Fanfare for the Common Man 市民のためのファンファーレ, John Brown’s Other Body ジョン・ブラウンズ・アザー・ボディ

 

アムレスで人気のあるウディ・ハーマンさんの代表曲

Four Brothers フォー・ブラザーズ

1947年に録音された、4名のサックス奏者(テナー3名、バリトン1名)をフィーチャーした軽快なビバップ曲です。セカンド・ハード時代の代表曲です。

 

Apple Honey アップル・ハニー

1945年に発表(1944年に録音)された、ファースト・ハード時代の代表曲の一つです。

そして、YouTubeで音源を探していたらこんなものが!トランペットでエリック・ミヤシロさんが参加されています。

 

Early Autumn アーリー・オータム

セカンド・ハード時代の、ラルフ・バーンズ(Ralph Burns)さん作編曲による素敵なバラードです。

 

Woodchopper’s Ball ウッドチョッパーズ・ボール

1939年、バンド・ザット・プレイズ・ザ・ブルース(The Band That Plays The Blues)により録音され、ハーマンさんの最初の大ヒットとなった曲です。 曲名の由来は、ベーシストのウォルト・ヨーダー(Walt Yoder)さんが薪割り大会に参加したからだそうです…… 適当な曲名命名選手権ナンバーワンですね!

 

商品ご紹介

すべてビッグバンド譜面です。曲名をクリックすると曲名での検索結果が表示されます。

参考資料

Artist who's whoビッグバンド譜面

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