Pow Bam Kaboom! ビバップをビッグバンドに持ち込んだ ニール・ヘフティさん Neal Hefti - Artist who's who

1922/10/29 – 2008/10/11

今回は、『リル・ダーリン』(Li’l Darlin’)、『キュート』(Cute)、『ディナー・ウィズ・フレンズ』(Dinner With Friends)など、カウント・ベイシー(Count Basie)楽団で演奏された数々の名曲の作編曲でおなじみのニール・ヘフティ(Neal Hefti)さんをご紹介します。

 

ジャズ界での活躍

ニール・ヘフティ(Neal Hefti)さんは、1944年、22歳ごろ、ウディ・ハーマン(Woody Herman)さんのファースト・ハード(First Herd)・ビッグバンドにトランペット奏者として参加し、同バンドで作編曲も手掛けるようになりました。

1940年代後半はウディ・ハーマンさんの楽団を退団し、ハリー・ジェイムス(Harry James)楽団など他のバンド向けに作編曲を行うようになりました。

1950年から1962年まで、カウント・ベイシー(Count Basie)さんのビッグバンドに作品を提供し、作編曲家として参加したアルバム『アトミック・ベイシー』(The Atomic Mr. Basie, or Basie)が1958年第1回グラミー賞2部門受賞。

また、自己名義のオーケストラによるアルバム『Jazz Pops』が 1962年第5回グラミー賞にノミネート。

他にも、クリフォード・ブラウンさんの1955年のアルバム『クリフォード・ブラウン・ウィズ・ストリングス』やフランク・シナトラさんの1962年のアルバム『シナトラ・アンド・スウィンギン・ブラス』(Sinatra and Swingin’ Brass)に編曲兼指揮者として参加しています。

 

映画音楽界での活躍

1960年代前半から1970年代にかけて、『バットマン』を始めとして数多くのTV・映画音楽を作編曲。『バットマンのテーマ』(Batman Theme)は1966年第9回グラミー賞受賞。

1978年ごろから現役を少しずつ退く。

サラッと書いてしまいましたが、この時期のヘフティさんはお忙しかったと思います。そして、なにはともあれ『バットマンのテーマ』ですね。サーフ・ロックの名曲ではありますし、軽く体を動かすには最高のBGMですが……。個人的にはもう少しジャズ界で活躍していただけたら良かったかなと思っています。

 

聴きどころ

ウディ・ハーマン・ファースト・ハード(Woody Herman First Herd)の録音をまとめたアルバム “Volume III”は非常に聴き応えがあります。ヘフティさんは、作編曲家としてディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)さんのビバップ・スタイルをハーマンさんのビッグバンドに持ち込んだとされています。(参考資料に Spotifyのリンクを貼っておきます!私は今回始めて聴きました。)

カウント・ベイシーさんの3枚のアルバム『アトミック・ベイシー』、『ベイシー・プレイズ・ヘフティ』(Basie Plays Hefti)、『オン・マイウェイ&シャウティン・アゲイン』(On My Way & Shoutin’ Again)は、ヘフティさんの作編曲が全面的にフィーチャーされています。そして『アトミック・ベイシー』の前のアルバム『エイプリル・イン・パリ』にはヘフティさん作編曲の曲『ディナー・ウィズ・フレンズ』が収録されています。

 

商品紹介

団体向け楽譜

個別楽器向け楽譜

参考資料

Artist who's whoカウント・ベイシービッグバンド譜面

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