今回は、とても格好良いマーチングバンド楽譜が多いアレンジャーズ社を紹介させていただきます。
アレンジャーズ社ってどんな出版社
アレンジャーズ社(Arrangers’ Publishing Company, Inc.)は、1985年、アメリカ合衆国テネシー州ナッシュビルにて編曲者そしてプロデューサであるW.C.ゴア(W.C. Gore)さんにより設立されました。
設立当初はマーチングバンド向け印刷物(楽譜、ドリル・チャート)専業でしたが1992年からは吹奏楽譜面も出版しています。現在は、作編曲家でもあるジェイ・ドーソン(Jay Dowson)さんが社長を務めています。
格好良くなければマーチングバンドではない!
いきなりですが、マーチングバンドは他の多くのジャンルの器楽演奏と異なり、奏者の体の大きな動きが伴います。
マーチングとはパレード(行進)のことですし、マーチングバンドによるドリル(ショー)は迫力があり見応えのあるものです。(個人的には、観客へのアピール力は最強のバンド形態だと思っています。)
そして忘れてはいけない。見た目も大事ですが、演奏も伴わなければなりません。(「言うのは簡単だよ」という声が聞こえてきそうです。)
アレンジャーズ社は選曲が良い
ハル・レオナルド社、アルフレッド社 ともに、著作権自社管理楽曲(自社が著作権を管理している楽曲)を出版します。つまり著作権を自社で管理していない楽曲は出版しません。
一方、アレンジャーズ社は管理楽曲のしばりが無いので、比較的自由な選曲がされているようです。 (選曲の状況は日本の楽譜出版社と似ているかも知れません。)
アレンジャーズ社はデモ音源が格好良い
ハル・レオナルド社、アルフレッド社、アレンジャーズ社のデモ音源を聴き比べてみると、アレンジの良さもあるんでしょうけど、一番格好良く感じるのは明らかにアレンジャーズ社のデモ音源です。
他の出版社の音源の質もこのくらいになれば良いのになぁなどと思ってしまいます。
ちなみに、1988年の楽譜のデモLPの副題は『ヘビー・メタル』(Heavy Metal)です! 確かにアレンジャーズ社のデモ音源は、音の出かたがヘビー・メタル的だと感じます。
アレンジャーズ社はアレンジが格好良い
社名が編曲者そのものを表しているので当たり前かも知れませんが、社長のドーソンさん、そしてメイン・アレンジャーのトム・ワラース(Tom Wallace)さんを始めとして、良いアレンジャーが揃っているのがアレンジャーズ社の強みです。
従って、同社から生み出される作品も格好良いものが多くなっています。
商品ご紹介
なんだかいいことばっかり言って裏に何かあるのではないかと勘ぐられるかも知れませんが、アレンジャーズ社には、ほとんどケチの付けようがありません。(アムレスのお仕事的には、昔に比べて少し応答が悪くなったような……)
こちらからアレンジャーズ社の商品一覧をご覧いただけます。(非掲載商品についてはお問い合わせください。)
参考資料
- Arrangers’ Publishing Company - Wikipedia
- Jay Dawson | composer / arranger - concert band Noten & Partituren - HeBu Musikverlag GmbH
- Arrangers’ Publishing Company レーベル | リリース | Discogs
嘘でも良いので、マーチングバンドはいつでも格好良くあってほしいと願っています。
更新履歴
- 2022年3月25日:メールニュース配信
- 2022年4月8日:ブログ投稿